陸上女子選手への指導は難しい?教員として数年間指導した経験から考える

陸上競技の指導で、男子選手と女子選手への指導方法は異なる部分があります。
僕の周りの指導者で、女子選手への指導はどうしたらいいのかわからない、という方がいましたので、教員として数年間指導してきたうえで感じたことを書いていきます。

この記事を最後まで読むと、女子選手への指導が苦手という悩みが少し解決できるかもしれません。

【この記事を書いた僕】
・25年以上陸上競技に携わっている
・選手として日本一を経験(全国大会8回入賞)
・指導した選手が全国大会入賞、出場複数名
・教員歴数年

目次

陸上女子選手への指導は難しい?

結論から言うと、男子選手と比べるとかなり難しいです。
比べることがいいのか悪いのかということはおいておいて。

女子選手は男子選手に比べるとトレーニングを追い込めなかったり、周りとの関係を気にしたり、体つきが変化していったり、悩みを抱えていることがたくさんあります。
また、男子選手は技術的なことを指導したら再現できる選手が多いのに比べ、女子選手は再現することが難しかったりするのも多く見られます。

このように、女子選手への指導は男子選手と比べると気をつけなければならない点が多いので難しいと感じることも多々あります。

陸上女子選手への指導するべきポイント

では女子選手への指導のポイントはどのようなものがあるのか?
これもぶっちゃけ選手によって様々ですので、一概にコレと言えるものはありません。
その中で僕が気にしていた部分

【陸上女子選手への指導ポイント】
・体重管理
・表情のチェック
・言葉のかけ方
・練習の追い込ませ方

こんな感じです。

【体重管理】
これは陸上女子選手にとっては最大のポイントです。
元々体重変動があまりない選手なら気にしなくてもいいのかもしれませんが、一冬越えると「あれ?」と感じるほど体型が変わってしまう場合があります。
女性の体質から考えると仕方のないことではありますが、上を目指すのであればこの体重管理は必須です。

「今何キロ?」とデリカシーのないような言い方だと問題になるかもしれないので、各自でチェックするように声かけをしてあげましょう。
ちなみに少し脅しておくといいかもしれません。笑
5キロの砲丸とかを持たせて「5キロ増えるって、その砲丸をお腹につけて走っているということだよ」というふうに、具体的に5キロ分脂肪を蓄えたらどうなるのか教えておくといいです。笑

また逆に痩せすぎてしまう恐れもあります。
体重のことを意識しすぎて「食べる」ということに罪悪感を持つ選手もたまにいます。
トレーニング・栄養・休養がバランス良くとれていないと、記録は向上していきません。
しっかりと観察をして、程よいバランスで体重のことも声かけしていきましょう。

【表情のチェック】
女子選手で多いのが「友人とのトラブル」です。
男子はトラブルがあってもアッサリしていることが多いですが、女子はなかなか根深い悩みを抱えている子も多いです。

いつも楽しそうに練習しているのに今日は表情が悪いと感じたら、何かしら声をかけてあげましょう。
悩みを聞いてあげるだけでもいいですし、「今日はどうした?疲れてるの?」程度でも構いません。

「見てくれている」ということも、選手が安心する要素の一つです。
これは男子選手も同じですので、些細な声かけはどんどんしてあげましょう。

【言葉のかけ方】
男子選手と同じように強い口調で指導するのはNGな事が多いです。
もちろん強い口調がいいとは言いません。
が、時には必要な場面もあります。
おすすめは話しかけるような声かけです。

「もう疲れた?」「もっといけそうだね」「ここで頑張ってみよう」などです。
ちなみに男子選手には「オラ!もっと前にでやんかい!」「行け行け行け!」とか言っていました。笑

【練習の追い込ませ方】
陸上に限らず、女子選手は男子選手に比べて、自分の限界を1歩手前に設定しているイメージがあります。
走り終わった後に倒れ込む男子選手はたくさんいますが、女子選手で出し切って倒れ込む選手はあまり見かけません。

もちろんフルマラソンでゴールした選手は出し切ってフラフラになっていますが。

練習中に限界まで追い込んだ姿をあなたは見たことがありますか?
女子選手をしっかり追い込ませる練習方法を持っていれば、女子選手を強くさせることもできます。

一ついい練習方法をご紹介します。

それは『〇〇mダッシュ』させることです。
どういうメニューかというと、短い距離から全力ダッシュをさせるのですが、10mずつ伸ばしていきます。
そこで最初のスタートの仕方をよく見ておきます。
全力を出し切れる距離だと、スタートから全力を出しますが、距離が伸びてくるにつれ、スタートに全力を出さなくなります。

これがポイントで、『スタートから全力を出し切れる距離』がその選手にとって全力を出せる限界の距離になります。
その距離が50mなのか、150mなのかは選手により様々です。
男子選手も同様の練習は効果的ですが、女子選手に常に全力を出させたいのであれば、全力を出し切れる距離の練習で追い込んでいきましょう。

他にもサーキットトレーニングもおすすめです。
サーキットトレーニングのメニューの作り方はコチラからどうぞ→無料で作れる陸上サーキットトレーニングメニュー

女子選手に多い悩み

女子選手に多い悩みは、上記にもありますがやはり【体重管理】と【友人トラブル】です。
それに加えて【ベスト記録は中学時代】というのも悩みが多いです。

体重管理については上に詳しく書いてあるのであえて書きませんが、友人トラブルについては練習中にも悪影響をおよぼします。
特に先輩後輩の関係性が悪かったり、同学年で派閥的なものができていたりすることも少なくありません。
仲の悪い子が部内にいるのは正直めんどくさいです。
かといって仲を取り持つようなことはしなくてもいいです。
仲が悪いならそのまま放っておきましょう。

ただ、練習に悪影響をおよぼすのであれば対処が必要です。
考える暇がないくらいのメニューを与えてやるか、双方の考えをしっかり聞いてあげるかしかないかと思います。

お互い嫌い合っているのであれば、そこから仲良くさせるのは至難の業だし、ぶっちゃけ労力の無駄です。
程よい距離感を保てるように話をしてあげるといいかと思います。

次に【ベスト記録は中学時代】という悩みについてです。
女子選手はだんだんホルモンの関係で体に丸みを帯びてきます。
これは仕方のないことかもしれませんが、その影響でまだ体つきが出来上がっていない中学時代が一番記録が良かった・・・
なんてことも多々あります。
余分な脂肪をつけさせず、しっかりと全身を鍛えて筋肉量を増やしていくことが大切です。

しっかり練習させてあげて競技者の体つきを作り上げていきましょう。
高校にもなれば、どんどんウエイトトレーニングも入れていきましょう。

女子選手の課題である筋肉量の確保するためにプロテインを飲ませることも効果的です。
これは中学生の時からでも飲ませていく方がいいです。
1年生や2年生はまだ必要ないかもしれませんが、3年生辺りからはしっかりとタンパク質を摂らせて、筋肉量をあげる工夫をしていきましょう。
陸上選手に必須のプロテインの記事はコチラ→陸上選手に必須のプロテイン【強くなりたいなら飲まなきゃ損】

陸上女子選手への指導まとめ

陸上女子選手への指導をまとめておきます。

【陸上女子選手への指導まとめ】
・体重管理を常にしておく(陸上ノートなどに書かせるといいかもしれません)
・常に表情をチェック(普段と表情が違う場合は声かけをしましょう)
・声かけは多めに(一言声をかけるだけで「見てくれている」という安心感を与えることができます)
・練習を追い込ませる工夫を(『〇〇mダッシュ』がおすすめです)
・悩みが多いのでしっかり話を聞いてあげましょう(めんどくさい友人トラブルは放っておいても大丈夫なことが多いです)

こんな感じです。

女子選手は特にしっかり見ておくことが大切です。
男子選手は放っておいてもしっかり伸びていくことが多いですが、女子選手を効率よく伸ばすことができればかなり指導力はアップすると思います。

番外編

最近では、女子選手がユニフォーム姿を撮影され、性的な被害を受けているというニュースが流れていました。
今は陸上女子選手のユニフォームのほとんどが『セパレートタイプ』になっています。

見慣れていない人からすると、セパレートのユニフォームに魅力を感じる人もいるようです。
そのセパレートのユニフォーム姿を撮影し、加工しているという被害が出ています。

これに対して特に被害を受けている女子選手から申し出があったようです。
新聞記事を見ていると、SNSで拡散されたり、加工されたり、ひどい人はSNSのダイレクトメッセージに卑猥な写真が送られてくることもあったそうです。

申し出があった以上、各競技会で対策を取られることになるでしょう。
例えば写真撮影は保護者と記者のみになったり、もしくは全面撮影禁止になったりもするかもしれません。

これは競技者にとってはかなり迷惑です。
写真や動画は、選手にとって自分自身の動きを客観的に見ることができるツールです。
競技力向上のためにはやはり動画を撮影してほしい選手はたくさんいます。

選手が気持ちよく競技に集中できたり、競技力を伸ばしていくためにも、盗撮行為などが無くなっていくことを願っています。

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