陸上競技の全体練習で「この練習、する意味あるのかなぁ?」と疑問を持った事ありませんか?
僕は現役時代にたくさん思っていました。
もちろん全くのムダというわけではないのかもしれませんが、何だか遠回りしているような気がする練習がたくさんありました。
この記事では僕自身が選手として持っていた疑問についてお話しします。
あなたも同じような疑問を持っていて、その疑問が少しでも解消されれば幸いです。
【この記事の内容】
・陸上練習のムダを考える
・あなたに必要な練習を見つけ出す
・練習効率を考える
【この記事を書いた僕】
・25年以上陸上競技に携わっている
・選手として日本一を経験(全国大会8回入賞)
・指導した選手が全国大会入賞、出場者複数名
・小、中、高校生への指導依頼を多数いただいています
陸上練習のムダを無くす「その練習、する意味あるの?」
陸上の練習で多いパターンとして、普段はみんな同じメニューの「全体練習」、種目別に分かれて行う「種目練習」があげられます。
このみんなと同じメニューの全体練習で「これってする意味ある?」と感じることが多くありました。
僕は走高跳と三段跳びを専門にしていましたが、特に感じたのは長い距離を走ったり、ウェイトトレーニングをガンガンやったりした時です。
もちろん全く意味のない練習は無いとは思いますが、効率を考えると「ムダだなぁ」と感じる事はたくさんありました。
限られた時間の中でどれだけ効率良く練習できるのかが大切な競技。
特に中学生や高校生は時間がない中での練習になるので、できるだけムダを省いて効率良く練習する必要があります。
種目によって必要な筋力も違いますし、必要な技術も違います。
試合後の筋肉痛で判断する
試合があった次の日、あなたはどこの筋肉が筋肉痛になりますか?
ここにヒントがあります。
試合=最高のパフォーマンスを発揮する日
ですので、試合後に筋肉痛がある部位を鍛えたらいいのではないでしょうか?
ちなみに僕は踏切脚の裏側全体とお尻の上の方、腹筋、肩周りがひどい筋肉痛になります。
これを例にしてトレーニングメニューを考えると
・スクワット(膝を前に出さないやつ)
・スクワットジャンプ
・カーフレイズ
・腹筋各種
・バックプレス
・懸垂
などが効果的なトレーニングになります。
試合の後、良かった点や課題が残る点はもちろん、どこの部位に筋肉痛がきたのかもメモしておくと今後のトレーニングメニューもレベルアップできそうですね。
駅伝シーズンの全体練習
中学校の部活動で「遠回りだ」と感じたことで多かったのは、駅伝シーズンに入る前から駅伝シーズン中の練習です。
全体練習で3km走ってから体操、ストレッチとかする学校をたくさん見かけます。
全員の持久力を上げるためにはいいのかもしれませんが、例えば僕のように走高跳専門の選手に持久力は必要でしょうか?
【基礎体力を上げるため】という意図でやるのなら問題ないですが、ぶっちゃけ走高跳に持久力は必要ありません。
それなら走っている間に専門のドリルをしている方がよっぽど身になると考えていました。
(個人的に長距離が苦手だったということもありますが。笑)
また、メイン練習で1kmや3kmのタイムトライアルが入る日もありました。
駅伝はチーム戦・・・という事は重々承知ですが、跳躍選手や投擲選手にとってはムダだと感じるメニューが多いのがこの駅伝シーズンです。
ウェイトトレーニングのMAX測定
陸上選手のとって、ウェイトトレーニングは必須です。
そしてウェイトトレーニングを効率良くするためにはこのMAX測定も必要です。
が、走高跳の選手にベンチプレスは必要でしょうか?
トレーニングメニューでベンチプレス、スクワット、クリーン、スナッチなど、様々な種類がありますが、それぞれの種目で必要な筋肉は違います。
走高跳の選手が「ベンチプレス80kg上がった」といって喜んでいても、それは走高跳に必要ありますか?
ある程度は必要かもしれませんが、僕はあんまり意味のないトレーニングだと思っています。
ウェイトトレーニングも必要性を考えて実施するようにしましょう。
また、ウェイトトレーニングを実施するのであれば練習効果も考えて、プロテインを飲むようにしましょう。
陸上選手に必要なプロテインはこちらの記事に載せていますのでご参考に→陸上選手に必須のプロテイン【強くなりたいなら飲まなきゃ損】
ウォーミングアップのジョグ→ストレッチ
昔の練習の流れで多いのは、ジョグ→体操→ストレッチというような流れです。
このストレッチの必要性を少し疑問に思うことがあります。
体が温まってからストレッチをするのは効果的ですが、それは「身体を柔らかくするため」のストレッチです。
これからメイン練習でガンガン走り込むのに、ストレッチをして体を落ち着かせてしまうのは少し目的とズレています。
もちろんけがの予防にはつながるかもしれませんが、逆に筋肉が緩んでしまい、一気に強い力をかける事でけがをしてしまう恐れもあります。
練習をけがなくこなすためにストレッチは必要ですが、ストレッチをするタイミングも考えましょう。
僕の個人的な考えとしては、ストレッチ→体操→ジョグの方がいい気がします。
一度練習の流れを考え直してみましょう。
まとめ
最後に必要な部分をまとめておきます。
【練習の無駄を無くす方法】
・試合後に来る筋肉痛の部位をメモしておく→その部位を鍛えるメニューを組む
・意味のない全体練習より、実のある個人練習が必要
・ウエイトトレーニングも必要性を考えて実施する
・ストレッチはできるだけ最初にする→メインの前だと体は「休憩」と勘違いするため
こんな感じです。
無駄な練習と効果的な練習を見極め、あなたが少しでも強くなるための手立てになれば幸いです。
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