今日はGW明けで登校日だった学校もあるようです。
我が家の坊ちゃんはまだ臨時休校ですので、お家で過ごしていました。
今日は久々の家庭訪問の日でしたので、妻も家にいました。
事前に「課題を届けに家庭訪問させていただきます」と連絡があったため、自宅で待機していたのですが・・・
いつの間にか玄関の扉の前に課題がどっさりと置いてありました。
「いつ来た?ピンポーンって鳴った?」と子どもに聞いても「鳴ってない」と答えます。
本当に「課題を置きに来た」だけでした。
新型コロナウイルスの感染予防のためといえば最善の方法かとは思います。
しかし、せめて呼び鈴を鳴らして子どもの顔くらいは見てほしかった。
各家庭に1日ですべて課題を渡しに行かなければならないため、1軒に時間を取られたくない気持ちもわかります。
が、子どもとしては「今日は先生と久々に会える」と楽しみにしていたから少し残念な気持ちになりました。
ちなみに課題はたくさんありますが、もちろんまだ学習していない範囲まで出されています。
解説も一緒に置いていきましたので、付きっ切りで見てあげると解けるようにはなります。
だって私は元教員だから。
ですが、仕事で子どもに勉強を教える時間がない家庭はたくさんあります。
そこに解説のみを渡しても、正直学習内容が身につくとは思えません。
すべての領域を学習しなければならないため、この2か月間の臨時休校は非常に辛いです。
おそらく学校でも「子どもたちにどのように学習をさせるか」と、先生方も考えた上での対応であることは重々承知なのですが・・・
ここでは元同業者の目線と親の目線で、学校の現状や対応を語っていきます。
年間計画を再考できたか?
4月・5月が臨時休校となり、学校現場で一番悩ましい課題は学習面です。
学校は文科省が作成している『学習指導要領』という、学習領域が記されたものに基づいて学習を進めていきます。
これは当該学年で学習する内容が定められており、学習指導要領を逸脱することはできません。
1年間で学習する内容がぎっしり詰まっていますので、2ヵ月も授業ができないと指導要領に示された内容をすべて終わらせることはほぼ不可能です。
中学校や高校では、各教科ごとに年間計画を立てます。
小学校は・・・勤務したことないのではっきりと把握はしていませんが、もちろん教科ごとにあるはずです。
2ヵ月遅れでスタートするのは正直厳しすぎます。
学習内容をすべて終わらせることが不可能だと判断し、9月入学案が浮上したのだと思います。(私は反対派ですが)
本来、教科の年間計画は3月末の春休み~4月入学式までの間で作成しますが、まぁ毎年だいたい同じなのでそこまで考え抜くことは必要ではありません。
ですが今年の場合はイレギュラーなことが多すぎて、計画を立てるにも日数が足りなさ過ぎて、夏休みを削ることが有力となります。
また、教科以外にも運動会や文化祭、修学旅行、遠足(校外学習)など、様々な行事がありますが、これらもすべて計画をし直す必要があります。
大変なのは修学旅行・・・
前年度から旅行会社を選定し、コースプランや料金など綿密な打ち合わせを繰り返してきたものがまた0からのスタートになります。
修学旅行の打ち合わせでは、生徒が〇〇になった場合〇〇の対応を〇〇先生が・・・という風に、生徒に危険が無いか、安全に事故なく旅行を終えることができるか、集合時刻に間に合わせるための団体訓練、電車の乗り方や降り方など、本当に細部まで確認して初めて実施されるものです。
今後の情勢が読めないだけに、修学旅行へ行く学年の先生方は大変な苦労をしている最中ではないでしょうか?
中には修学旅行が中止の学校も出てくると思います。
様々な問題を解消することができる年間計画を立てることができた学校が、日本でどれだけあるのか疑問が残ります。
児童生徒の体力面は?
外出自粛となり、家で過ごす児童生徒が多くいたと思います。
中には毎日ゲーム三昧で、もはや外に1歩も出ていない子もいたのではないでしょうか?
私が住んでいる地域の学校は、グラウンドを開放していません。
「開放すれば、勝手に部活動が始まってしまい感染防止につながらないため」という理由だそうです。
正しい判断と言えばそれまでですが、学校が使えないために近所の道で走っている子どもがいたり、公園に密集している場面も時々ありました。
といっても、さすがに距離はそこそこ取っている子やマスクを着用している子たちが多く、予防しようとする意識はあったようですが。
これではさすがに体力面の向上は見られないでしょう。
体力が低下している中で、夏休みを削る案が出ていますが、はたして大丈夫なのでしょうか?
7月末や8月頭の猛暑に耐えられるのかが心配でなりません。
教材費や給食費
この臨時休校期間中もしっかり教材費と給食費は引き落とされていました。
最後で調整が入るのだとは思います。
教材費はまぁいいとして、給食費の引き落としはやめていただきたい。
ただでさえ食費がかなり上がっているうえに、不必要な給食費まで引き落とされてかなり痛い出費になっています。
「余った給食食材を譲ります」的なことをしていますが、それは保護者から集金したお金で食材を買ったのかな?
詳細はわかりませんが、食品ロスを減らすためには有効な手段ではあります。
ただ、食材費は国で負担してほしかった・・・。
給付金が一人10万円になったのはありがたいですが、こういうところを支援してくれたら助かったのに・・・。
オンライン授業の是非
インターネットで全員がオンライン授業を受けることができる・・・
現代の学習っぽいですね。
実際にオンライン授業はしたこともないし、受けたこともありませんが、果たしてこれはどうなんでしょうか?
しっかり学習することができる生徒にとっては非常に有効な手立てだと思います。
しかし、学習が苦手な生徒にとってはただただ苦痛な時間になることでしょう。
また、先生の立場としてもオンライン授業の良さがわかりません。
私の授業では生徒の生の声を大切にしてきました。
何気ない会話から、「わからない」というつぶやきまで気にしていました。
もちろんすべてをすくい上げることができていたわけではありませんが、「どこが、どうやって、なぜ理解できないのか」をその場で知ることができ、手立てを考えたりしました。
ですがオンライン授業であれば、おそらくわからない所はわからないまま。
基礎が定着する前に次へ進んでいき、余計にわからなくなるといった悪循環にも陥ることが予想されます。
逆に、オンライン授業で成果が上がってしまえば、授業のありがたみが損なわれてしまいそうで、先生の立場からすると少し不安です。
コミュニケーション不足
学校へ行かなくなり、友人との会話が通話やSNSになってしまいます。
家族との会話は増えるかもしれませんが、友人との生の会話はなくなっている状況です。
こんなときに起こりやすいのはSNSトラブル。
現代の深刻な問題となっておりますが、この期間でSNSトラブルは増加するのではないかと考えています。
顔を見ながらの会話ではないので、表情がわからず傷つけてしまう内容を平気で送っている子も多くいるのではないでしょうか?
これは学校は正直関係ありません。
各家庭でのスマホの使い方をルール化していなかったり、保護者がチェックしていなければほぼ確実にトラブルにつながります。
子どもにスマホやタブレットを持たせているご家庭は、ぜひ今すぐチェックをしてみてください。
「親に見られて困るようなことをするなら使うな!」とはっきり言ってあげるべきです。
終わりに
地域によって、今日から営業を再開したお店が増えてくるはずです。
ですが、まだ学校は臨時休校を続けるところが多いです。
休みの日に、近くの商業施設が開いていたら子どもはどうするでしょうか?
今まで溜まったストレスを発散しに、遊びに行くのではないでしょうか?
今はまだ気を緩めてはいけない場面です。
外出自粛を継続して、新型コロナウイルスの終息を願いましょう。
これはもちろん私たち大人もそうです。
子どもたちに感染させるのは大人が外で感染してくるからだと思います。
子どもが我慢しているのに、大人がパチンコ・・・
あり得ません。
子どもに我慢させるのであれば、我々大人も自粛し、子どもとの時間を大切にしていくことがコロナ終息への道です。
日本全国で協力してコロナに打ち勝ちましょう!!
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